フランク永井を知るために・07|「フランク永井歌コンクール」 フランク永井の現在

 フランク永井の過去だけでなく、現在・未来につながるイベントです。
 フランク永井の故郷、松山町では、「フランク永井歌コンクール」が開かれています。



松山まちづくり協議会

郷土松山が産んだ昭和歌謡界が誇る低音歌手 フランク永井の名曲を歌いつぐために…


 コロナ禍による困難を乗り越えて、2024年3月には第12回となるコンクールが開かれました。100組近い参加者の予選会を経て、決勝大会では二十数組の歌唱を聴くことができます。


 私もファンになったので今回初めて参加したんですが、これが本当にハイレベル。フランクに近い世代の方々が元気に歌われるのもすごいのですが、二十歳そこそこの若者たちがかなりの実力を発揮されるのも、本当に魅力的でした。「東京午前三時」(1957)のころ、

実際に東京で午前三時のクラブに勤めておられたという方が、ライブで歌ってくれたりするんです。そして期待の若者たちが登場すると、なんと「好き好き好き」(1960)がデュエットの掛け合いになるなんて……新しい解釈を若い力で体現されていました。中には音楽のプロの方もおられて、「君恋し」(1961)を、大変趣味のいい現代風のジャズにアレンジして、歌いこなされているのも感激したところです。


 会場に隣接する松山ふるさと歴史館には、「フランク永井展示室」があり、念願かなって訪問することができました。歴代シングルがずらりと展示されているほか、貴重な資料、ステージ衣装、ご家族が寄贈された当時の写真などなど、他には見られないものばかりです。


 さらにお隣の『松山酒ミュージアム』では、フランク永井の写真展が開かれていました。

 等身大の写真や、なかなか見ることのできない出演映画のポスターなど、貴重なものをたくさん見ることができました。その足で、フランク永井ラベルのお酒も購入しました! 『おまえに』(1977)のジャケ写ですね。たいへんおいしかったです。

 フランク永井の現在に触れ、次代に受け継いでいく力を感じられる一日でした。地元の方々、出場者の方々のご尽力には並々ならぬものがあります。国民的歌手・フランク永井と、未来へ脈々と続くファンの思いが、実感できる場だと思います。

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